本日 札幌国税局管内・不当課税に関する訴訟提起兼記者会見・プレスリリースしました

不当課税未遂事件

(事件の概要は【札幌国税局管内で「不当課税未遂事件」発生】をご覧ください。)

本日、8月4日午前中に札幌国税局管内・不当課税に関する訴訟提起を行いました。
また同日、午後2時より記者会見並びにプレスリリースを行いました。
プレスリリースの内容は下記のとおりです。

札幌国税局管内・不当課税に関する訴訟

 札幌国税局管内の複数の税務署が、昨年から今年にかけて⾏った法⼈税の税務調査において、「事実のねつ造等の⽅法により不当な課税を強⾏しようとしていた」として、被害を受けた複数の事業者が同時に、札幌国税局管内の札幌中税務署⻑、札幌⻄税務署⻑、札幌南税務署⻑ら国を相⼿取り、国家賠償請求訴訟を令和5年8⽉4⽇に提起しました。
 また、調査を⾏った税務職員とその上司の⾏為は、刑法193条の公務員職権乱⽤罪等の疑いがあるとして、所轄警察署に刑事告訴を予定しています。

札幌国税局管内の複数の税務署や国税局の税務調査において、複数の事業者(法⼈)に対して「不当な課税を強⾏」しようとしていた事例が、短い期間の間に多数発⽣していました。
「不当な課税を強⾏」とは、具体的に⾔うと、①事実のねつ造、②証拠書類の隠蔽、③脅迫的な質問調査や誘導尋問の実施、④反論しない税理⼠との不適切な談合等により、本来であれば課せられない不当な税⾦を税務当局が事業者に対して課税しようとしていたものです。
いずれの事例も、税務調査終了の間際、最終の調査結果説明が⾏われ、税務当局の指⽰に従い修正申告を提出する直前(提出後は不当課税が発覚しても原則撤回できません)というギリギリのタイミングで、税理⼠法⼈Impact(以下「当法⼈」という。)に相談があり、「不当な課税」であることを直ちに指摘して、修正申告の提出をストップし、処理の内容を全⾯的に⾒直すこととなったものです。
そのうち2つの事案を今回訴訟提起することとしました。

1つ⽬の事案は(北祥株式会社)、税務調査終結に伴う結果報告の際、当局から583万円もの税⾦が課税される内容での修正申告の強要をされた事案です。事業者から依頼を受けた当法⼈が課税の根拠を⽰すように当局へ抗議したところ、突然、説明や謝罪もなく0円(税務調査による課税なし)となり調査終了となった事案です。
現時点においても何ら説明がされておりません。当局がなぜ、583万円もの架空の税⾦を課税しようとしたのか、不明となっております。

2つ⽬の事案は(コノヨシグループ)、税務調査終結に伴う結果報告の際に、2種類の税額が書⾯で⽰されるとともに、途中から税務調査の対応をすることとなった当法⼈を排除しなければ⾼い⽅の税額となると脅して税理⼠の排除を求めるなどした事案です。2種類の税額においては、約1億円も税額が異なっていました。⾔うまでもなく、本来課税される税額は1つしかあり得ません。
当法⼈において抗議したところ、当初⽰された税額の低いほうの案(加減算事項①)から少なくとも2500万円以上減額された状態で当局は更正処分を⾏ってきました(加減算事項③)。
この更正処分は、当法⼈において提出した修正申告(問題事項⼀覧)を無視して⾏われたもので、これ⾃体無効となりうるものです。税額についてはいまだ決定していません。本事案は多数の問題⾏為が⾏われた事案です。事業者は、架空の税⾦の課税をされそうになったことから、破産に追い込まれそうになりました。そうであるにもかかわらず、当局が⾃認するだけでも当初2500万円以上の架空の税⾦を課税しようとしたことについて、説明や謝罪はありません。このほかにも、国税局が定める各種ルールに基づかない調査懈怠と⾔わざるを得ない税務調査⾏為がなされました。

2つのいずれの事案においても、税務当局の当初案と、当法⼈の関与後との案では⼤きく税額が異なってしまっています。2つの事案とも元々関与していた現地の税理⼠や税理⼠法⼈は、税務当局からの「不当な課税」の指⽰に対し、特に反論することなく、⾔われるがままに修正申告を作成し、当初案での申告を⾏おうとしていました。
当然のことですが、租税法律主義のもと、税務当局の裁量で⾃由に税務調査やその後の課税が許されるものではありません。国税庁は、全国的なルールとして「調査⼿続の実施に当たっての基本的な考え⽅等について(事務運営指針)」と「署課税部⾨における争点整理表の作成及び調査審理に関する協議・上申等に係る事務処理⼿続について(事務運営指針)」を定め、⼗分な証拠の収集等に基づく事実認定と法令の適⽤の更なる適格化を図ることとして、全国の税務署・国税局はこのルールに従って事務を進めることとなっています。

札幌国税局管内の税務調査において、明らかに国税庁のルールに沿っていないと認められる事例が複数起こっていることを重く受け⽌め、当法⼈は令和5年4⽉27⽇付で、札幌国税局⻑宛てに上申書を提出し、事実の釈明と謝罪、原因の解明と再発防⽌を訴えましたが、何ら対応が無く無視されました。
当局が事態を真剣に受け⽌めて改善しようという姿勢を全く⾒せないことから、同様の被害事例を起こさせないためにも、今回、やむを得ず国家賠償請求訴訟の形を取って、世間に広く事実を公表することとしたものです。

国家賠償請求訴訟の原告は、被害を受けた北祥株式会社及びFAREASTEATING株式会社(コノヨシグループ本部)であり、2社の顧問税理⼠であり、訴訟の補佐⼈である当社(税理⼠法⼈Impact)が投稿させていただきました。

≪担当税理⼠における訴訟提起に⾄った理由・思い≫

今回の2事例(3法⼈)だけでなく、当法⼈がかかわった札幌国税局管内の法⼈税調査において、令和3年1⽉からの2年半という短い間に、計4事例(7法⼈)の同様の不当な課税を強⾏しようとした事例が確認できました。
これらすべての事案に共通して、元々関与していた税理⼠や税理⼠法⼈は、この税務当局の「不当な課税」の指⽰に対して、特に反論することなく受け⼊れ、⾔われるがままに修正申告を作成していました。
⼀般的なケースにおいて、事業者の唯⼀の味⽅は関与税理⼠であり、中⽴な⽴場で公正に税務当局に意⾒を述べる必要があります。しかし、個々の理由はわかりませんが、関与税理⼠は全て税務当局の⾔いなりになっていた状況でした。
北海道の⼼優しい事業者の皆さまが、その気質から争いを好まず強く反論できないのをよいことに、まるで弱いものイジメするかのごとく札幌国税局管内の税務署が権限を濫⽤して「不当な課税を強⾏」しているとしたら、決して許されるものではありません。
もしかしたら、悔しい思いをしながら仕⽅なく理不尽な課税に応じるしかなかった事業者の皆様が、北海道には、ほかにも多数いるかもしれません。
今後、札幌国税局の管内の税務調査において、⼆度と同様の「不当な課税を強⾏する」事例が起こらないように、あえて国家賠償請求訴訟の形を取って、事実を世間に公表することが必要と考え、本⽇訴訟提起したものです。

税理⼠法⼈Impactのプレスリリース⼀覧
https://prtimes.jp/main/html/searchrlp/company_id/123548